絵本、オススメ(おすすめ)BLOG

絵本を年間500冊以上読むお父さんが、オススメ(おすすめ)の絵本を紹介します

ふしぎなえ(安野光雅)


第49回目に紹介する絵本は『ふしぎなえ(安野光雅)』です。

作者の安野光雅さんは、国内海外問わず、世界中の美術や児童書に関する賞を数多く受賞されている、画家です。
この『ふしぎなえ』は、安野光雅さんの絵本デビュー作品です。
安野さんは絵画や美術だけでなく、数学・科学などの造詣も深く、その幅広い教養を生かした独創的な作品をたくさん創り上げています。

『ふしぎなえ』は、「不可能図形」という不思議な図形を使った絵になっていて、現実(3次元の空間)では有り得ない絵を、絵本の世界(2次元の平面世界)に描いた作品です。
「不可能図形」は
「トリックアート」や「だまし絵」と似たような意味の言葉です。
不可能図形を描く世界的に有名な画家に、マウリッツ・エッシャーがいますが、安野さんはエッシャーの絵に影響を受けて、『ふしぎなえ』を制作したそうです。
また、同じような、だまし絵の絵本作品として、以前紹介した『夢にめざめる世界(ロブ・ゴンサルヴェス)』などがあります。

昔よく行っていた喫茶店に置いてあった『ふしぎなえ』を何度も繰り返し読んでいたのを、覚えています。
実際に絵本を読むと一目瞭然なのですが、ありえない奇妙な絵がたくさん出てくるので、非日常的な、なんともいえない不思議な感覚になり、その感覚がとても楽しいです。
絵だけで文章がないので、逆に絵自体に集中できて、空想の異世界にどっぷりと入りこめるのかもしれません。
『ふしぎなえ』は50年くらい前に描かれた古い絵本ですが、今読んでも新鮮な驚きがあり、時代を超えて楽しむことができる名作だと思います。
安野光雅さんの絵本は他にも面白いものがあるので、また今後紹介したいと思います。

もしよかったら、皆さんのオススメ(おすすめ)絵本も教えてください。